掛軸のこと説明せい!!

いきなりのストレートな、発言ですが、みなさんは、掛軸と聞いて何を思い浮かべますでしょうか?

様々なイメージがあると思いますが、私が十年以上掛軸業界に関わってきて、感じたことは、6割、7割方のかたは、和の物、そして、高級、田舎、古いというイメージを持っています。その他残りの方は、床の間やお茶、怪しい、といったイメージがあるようです。

過去には掛軸という言葉自体知らないという人もいました・・・・

この時には、さすがに衝撃をうけました・・・


とりあえず、大きくまとめると、知らないという人は置いといてとして、「伝統」の物というキーワードが強くなってくるのかな、なんて思ってます。


概ね、掛軸に対しては、「伝統」というキーワードについては、間違ってはいないと思います。掛軸はいまから1000年以上前に、中国(北宋時代)から、仏画、そして製紙技術とともに、伝来してきました。かなりの伝統でありますね。

当初は、礼拝用として活用していたものが、鎌倉、室町時代あたりから、水墨画、墨蹟などが盛んになり、それを掛け軸にして楽しむということが増えてきました、そして床の間文化、茶道が形式が確立される頃には、日本独自の掛け軸の形式も作られました。

日本の掛け軸には、真(しん)・行(ぎょう)・草(そう)という型式があります、さらにこまかくすると真の真、真の行、真の草、行の真、行の行、行の草、草の行、草の草という
合計8体の形式が日本の形式として現在まで、受け継がれてきています。 

とりあえず、言葉だけだとなんだかわからないので、下記の画像をみてください




どうでしょう?

わかりましたでしょうか? なんとなく、見てる掛け軸にも微妙に形式が違って、さらに形式の名前まであるなんて・・・めんどくさいですね~

そりゃあ、普通の方が掛け軸を楽しもうとするとハードルが高くなってしまうのはわかる気がします。

私のお店に仕立てご依頼頂く方で、意外と多いのが、このように、自分が依頼する形式はおかしくないか?? 本来の形とかけ離れてないかと、心配される方がおります。

こんなに形式があればそうもなりますが、でも、大体のことは、問題ないです!!

そもそも、掛軸で大事なのは形式もそうですが、どちらかというと、制作方法のほうが、掛軸は大事だと考えます。※これについては賛否両論あるとは思います。

さて、そんな感じですが、では最初の発言、掛軸のこと説明せい!!ですが


掛軸とは??

掛軸とは、「鑑賞できる、保存できる、巻ける」この要素を満たしていいる物を、掛軸と言っていいのではないでしょうか?

ということで、掛軸とは「観賞・保存・巻ける」が出来る美術工芸品ということになります。

世の中には、鑑賞は出来るが、巻けない、さらには保存できないという掛け軸風タペストリーが増えておりますが、掛軸物語では、基本的には上記の3つの条件を満たす掛け軸について、支離滅裂、思いついたままに情報を発信していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

また、今後はもう少し、細かい部分にターゲットを絞って記事をアップいたします。

佐河太心

「日本かけじく協会 代表」 「渋谷の掛け軸屋 代表」「掛軸師」「オルク有限会社 取締役」基本的には掛け軸に関するプロフェッショナル。掛軸に関して知らないことは無い!とは言わないです・・・むしろ、まだまだ勉強中だが、自分の知った知識はどんどん伝えていき、少しでも掛け軸ファンを増やすために日々活動中。

掛軸の街

掛軸の楽しみ方、掛軸の疑問、掛軸に関することを、 独自の視点でわかりやすく発信いたします。

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