小学生に掛け軸制作の仕事の話しをしてきました。

さて、本日は午前中に私が住んでいる地域の小学校に掛軸について話しをしてきました。
 
この、イベントは、来年度中学生になる
小学校6年生に向けて、様々な仕事を、紹介することにより、世の中には色々な仕事や選択肢が有ることを、知ってもらう機会を得てもらうと共に、地域、保護者との交流を通して、自分の親、自分の子ども以外にもお互いが知り合うことにより、地域の連携、学校の連携を強める事を、趣旨に企画されました。
※具体的にはちょっと違うかもしれません、たぶんそんな感じです。
 
確かに、自分たちは小学生の頃などは、卒業時のなりたい職業は、プロ野球選手、サッカー選手といったわかりやすい職業が大半をしめていたと思います。
 
それだけ、自分達の小学生時代は情報が少なく、ましてや保護者の方の、具体的な仕事内容や、
やりがいなどを聞く機会などなかったと思います。
 
今回の取り組みは、子ども達に様々な仕事の選択肢や、内容をより具体的に教える事で世の中にはたくさんの、身近で、魅力的な仕事があるということを、伝えるには、とても良い機会だったのではないかと思います。
 
普通に生活していては、掛軸の仕事など、まったく携わることのない、子ども達に掛軸の文化、世界を伝えられたのはとても楽しかったです。
 
生徒は100人前後いて、その中で15班ほどにわかれて、順番に様々な保護者・地域の人の仕事を聞いて回るという形で行われました。
 
大工さんや、看護師さん、消防士さん、理学療法士さん、保育士さんと、美容師さんと様々な職業の方が、参加して子ども達に、自分の仕事を伝えておりました。
 
やはり、美容師さんや、保育士さん、消防士さんはとても人気がありました


掛軸師というと・・・・ これが困ったことに、美容師さんや看護師さんなど、子ども達でも知っている職業は、ある程度ベースがあって、そこにさらに積み上げていけば良いのですが、掛軸師となると、そもそもどんな仕事なのかの説明に終始しなければ
ならなかったのは、ニッチ産業の宿命だと感じました・・・
 
また、すべての班に一番最初に質問したのは、「掛軸を知ってる人」と「掛軸が家にある人」という質問をしました。

班の半分くらいは、掛軸を知っていると答え、家にあると答えた子はなんと・・・
100名のうち・・・1名だけでした・・・
 
これはかなり衝撃的な内容でした・・・


 
どんどん掛軸という文化、いや存在自体がなくなっていってしまうのかと、非常に危機感を覚えました
 
”人に求められる数が社会的な価値”という言葉あるように、どんなに良い物、良い仕事と言っても人に求められる、人に知られる仕事でなければ、この先の掛軸文化・技術は残していけないのではないかと・・・まずは、我々が、みんなに求められる物、必要とされる物を提供していかなくてはいけないと強く感じました。
 
ちなみに、やはり、小学生は銀魂等のメディアで掛軸も使用されるんだよ~というと若干食いつきは良かったです。https://ameblo.jp/kakejikuya/entry-12299818072.html
 
 
来年度も引き続き、行うということですので、この子ども達に掛軸師の仕事を伝えるという活動は、継続して続けていけたらと思います。
 
自分の娘の学校でもやってみようかと思案中です・・・・・

佐河太心

「日本かけじく協会 代表」 「渋谷の掛け軸屋 代表」「掛軸師」「オルク有限会社 取締役」基本的には掛け軸に関するプロフェッショナル。掛軸に関して知らないことは無い!とは言わないです・・・むしろ、まだまだ勉強中だが、自分の知った知識はどんどん伝えていき、少しでも掛け軸ファンを増やすために日々活動中。

掛軸の街

掛軸の楽しみ方、掛軸の疑問、掛軸に関することを、 独自の視点でわかりやすく発信いたします。

0コメント

  • 1000 / 1000